「読書記録」タグアーカイブ

読書記録「ナタリーってこうなってたのか」

ナタリー代表の大山さんが退任されるというニュースをTwitterで見かけ、そういえばまだ読んでなかったな、と買って読みました。
創業8年目に書かれた、ナタリーの今までとこれからのことを書いた本です。

もともと私はミュージックマシーンの読者だったので、ナタリーの大山さんというよりミュージックマシーンのタクヤさん、というイメージ。面識も何も一切無い本当にただの一読者ですが!
アンテナに入れて更新される度にチェックして、邦楽ニュースをざっくり知れることとタクヤさんの一言コメント、BBSの雰囲気も好きでした。個人サイトから起業しちゃってすごいなあ、くらいの感じだったんですが、知らなかった、最初は結構苦労してたんですね。

先に書いた一言コメントや起業後の個人ブログもたまに読むくらいタクヤさんの文章が好きだったこともあって、すっと読み切りました。
淡々としてるのに熱い、というのでしょうか。フラットだけどとんがってるというのでしょうか。はっきり言語化することはなくともしっかりした芯がある人柄がうかがい知れ、且つそれがナタリーというサイトの持つ個性そのままと感じました。
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読書記録「れもん、うむもん! ーそして、ママになるー」

新潮社のサイト「ROLA」で連載後、単行本になったはるな檸檬さんのコミックエッセイです。
妊娠編・出産編・育児編の3編に分かれていて、「嬉しい・楽しい・幸せ!」だけじゃ済まない、不安や戸惑いなどの心の動きが正直に描かれています。
出産関連のコミックエッセイってすごいたくさんあって、その手の本はそれほどたくさん読んだことがあるわけじゃないんだけど、私にとってはもうこの一冊だけでいい!と言い切れるくらい、大事な一冊になりました。

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出産を経て一番強く思ったことって、帯にも描かれているんだけど、
「 お も て た ん と ち が う 」
こんなに思い通りにならないの!? こんなに痛いの!? こんなに眠いの!?
…なんでこんなにしんどいの?
子供はすごくかわいい、信じられないほどかわいい、今まで知らなかったこんなレベルの強い感情があるなんて。だけど同時にすごく大変。
すっっっっごく幸せとすっっっっごく大変が両立する。大きすぎる感情の振れ幅に疲れてしまうほどに。

でもそれを口にすると「みんなやってるんだから」「自分よりこどもの方が大事でしょ」「幸せなことなのに愚痴ばかり」「贅沢」「自分で選んだくせに」って言われてしまいそうだし、大変だ大変だと感じてしまうことに罪悪感もあった。
だけど、「今、私が、すごくつらい」っていうことと「みんな耐えてきた」っていうことは関係が無い。
…っていうことをはっきり描いてくれていて、月齢6ヶ月未満の頃に読んでぼろぼろ泣けてしまった。
もう1ページずつ漫画をアップして解説したいくらいだよ…(うざい)そっと背中をなでてもらえるようで、何度も読み返してます。
今、すごくしんどい渦中にいる人の中には救われる人もいるんじゃないかな。

1話から4話まで試し読みはこちらからできます。
https://rola.tokyo/?cat=104

妊娠から育児まで、その間に起こることは本当に人それぞれで、同じ女性同士でも気持ちを分かりあえないこともあると思う。なにそんな大変ぶってんのって思う人も居るかもしれないし、いくら旦那さんとはいえ男の人はわからなくて当然じゃないかな…。だけどみんな自分の気持ちを分かって欲しくて、寄り添って欲しくて、だからこそこの世には大量の出産育児エッセイがあるんじゃなかろうか。

暗中模索で五里霧中、だけど時間が解決してくれるってこと。
娘が1歳を迎えた今ならわかります。
つらいと感じてたことも、日々の忙しさに飲まれて既に忘れつつあります。
これからもきっと、今までとは別の大変だしんどいってことがあるんだろうしね。
それでも、出産前のあの頃に戻りたいとは全く思わないんだ。それが答えだと思う。

れもん、うむもん! ――そして、ママになる――
はるな檸檬
新潮社
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【本】「孤独と不安のレッスン」鴻上尚史

孤独と不安のレッスン (だいわ文庫)
大和書房 (2013-11-22)
売り上げランキング: 8,541

まめに文章を書く訓練のためにとりあえず本の感想でも書こう、と思ったのに、なかなか時間が取れませんーー。なんかうまいやり方見つけたい。

前回に引き続き、鴻上さんの本のことをメモ。

その著書を全部読んでいるわけではないのですが、戯曲でもエッセイでも鴻上さんの言いたいことは一貫している、気がする。あ、これは「トランス」だな、とか、同じ話を見つけることが多々あります。
その中で繰り返される印象的なものとして、「「ひとりであること」と「ひとりでいること」は違う」という言葉があって、10代の私にとって、それはメカラウロコの視点でした。

この本は、タイトル通り「孤独」と「不安」についての本です。
ひとりでいることは恥ですか?
取り残されているようで不安ですか?

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【本】「恋愛王」鴻上尚史

恋愛王 (角川文庫)
恋愛王 (角川文庫)

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鴻上 尚史
角川書店
売り上げランキング: 141,473

たまの更新がこれでいいんだろうかという思いもありつつ。
最近読んだ本、ではなくて、何度も繰り返し読んでいるバイブルのような本のことをメモしておこうと思います。

高校生の時演劇部に所属していて、第三舞台のファンであった(心酔していたと言ってもいい)私にとって鴻上さんの言葉はいちいち衝撃的で、脚本を何度も読んでセリフを覚えたりしました。
この「恋愛王」は、雑誌「JJ」に連載されたもので、映画や本のセリフ・あるいは読者から送られてきたラブレターなどから言葉を抜粋して語られる、異性・同性・親子などさまざまな「愛」についての恋愛論です。
当時、親友が貸してくれたのち、自分でも持っていたくて買いました。

今思えば、高校時代なんて恋愛のことなどちゃんと考えたことあるわけないじゃないですか。あのひとがすきーきらーい、くらいのもんですよ。しかも、この本の中ではいわゆる「寝る」ことについてもたくさん出てくるので当時の私には理解がおよぶはずもなく。
でも、分からない世界だったからこそ、響いたのかもしれません。

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【漫画】ガールズジャンプ

ねむようこさんの絵とポップな色遣いがカワイイ表紙の、ガールズジャンプ。
これ、表紙はアラレちゃんで裏表紙は木緑あかね?
雑誌にしては少しお値段お高めの750円。だけど、読んだことない作家さんをたくさん知れたしよかった!

一番好きなのが、岡井ハルコさんの「チーちゃんとママどろぼう」。
ママとパパとチーちゃん(猫)のお家にやってきたオバケ(赤ちゃん)。ママはチーちゃんのママなのに!!
なにしろチーちゃんがカワイイ! チーちゃんが気付いてしまった156ページあたりでうるうるきたよ…。読んですぐ「湘南ワイキキ食堂」ぽちりました。

あとははるな檸檬さんの「キッチン」、岩岡ヒサエさんの「孤食ロボット」のが好きー。
行徒さんのと今日マチ子さんのも好きー。